モデル・女優として多岐に渡り活躍している南美沙さん。
サーフィンを趣味とし、ヘルシーな印象の彼女は2019年5月公開の映画「ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave」で東堂リサ役として出演。モデルだけでなく女優として活動を始めた彼女に、Blanca独占密着!本記事は《映画出演までのきっかけ》についてです。
映画公開の1年前から撮影開始!舞台は種子島
ー映画の公開は2019年5月31日でしたが、撮影はいつからスタートされましたか?
撮り始めたのは、2018年5月なのでちょうど1年前です。撮影期間は約1ヶ月で、私は10日間ぐらい種子島に滞在して撮影を行いました。
前記事でも少しお話させて頂きましたが、実は今回いただいた役は監督がたまたま思い描いていたキャラクターと私自身が割と合っていたようで、東堂リサ役ではありましたがほとんど私のままだったと思います。(笑)
リサは、種子島にあるサーフショップカフェの店員。
私は店員の経験がないので、撮影前スタッフや演者がカフェで休憩をとる際に、カウンターの中に入ってお手伝いさせて頂き、実際に店員さんの動きを練習しました。意外に、コーヒーを差し出す仕草ってやったことがないと自然に出来ないんですよね。
でも、いざ撮影が始まると入り込んでしまうようで、台本を読み込んで、声に出した上で、撮影が始まると役に集中し「なりきる」ことが出来ました。そういう意味では、お芝居が好きなんだなって思いました!
モデルの仕事と違って体育会系の縦社会でギャップを感じ涙することも
まず、出演されていた役者さんたちが、大御所の方々ばかりで本当に刺激的な経験をさせて頂きました。竹中直人さんは、現場ではよく歌を歌われていてとっても和みました。泉谷しげるさんは、フレンドリーに接してくださりいつも現場が明るくなっていました。
上司役の香里奈さんとのシーンが多かったんですが、大先輩の演技を目の前で観れたことはとても勉強になりました!!ヒロインのふみかちゃんは、とっても可愛くて!主役の吉沢さんと高校生役の立石くんが果敢に波へチャレンジしていく姿を見て、刺激を受けました。
よく話す、看護師役の松原さんはとても頼りになる存在でしたね。みんな仲良くて、撮影終わったらご飯を食べに行ったりして楽しかったです。
あっそれと、サーフィンを実際にするシーンもあったので、映画の撮影期間に入る前に1ヶ月間千葉でみっちりサーフィンの特訓をしました!それも凄く楽しかったですね。
つらかったことでいうと、今までと違う世界だということ。
モデルって現場ではチヤホヤしてもらえることが多いと改めて感じたことがあって、普段はカメラの前でポージングをすると「いいね〜」「可愛いよ〜」って褒めてもらえる。それが当たり前の環境でした。
でも、役者の世界は違う。まさに男社会、体育会系って感じで、厳しい部分が多い。ありがたいことに、今回の映画では1発OKが多かったけど、違う演技の現場では厳しい監督がいたりして
「今の演技でギャラもらえると思ってんのか!?」って怒鳴られたこともありました。自分の力が足りなくて、悔しくて。現場で泣いてしまったこともあります。モデルの場合、ダメな写真は使われないだけで怒られることもない。
「役者の世界はこんなにも違うんだ。」ってギャップはありました。ですが、そのストイックな部分が他の仕事でも調子に乗らず自分に厳しくなれたので、本当感謝しています。
サーフィンの波と同じで人生もチャンスがきたら乗らなくちゃ!その為に念入りに努力も欠かさずね
ー最後に、南美沙さん目線での映画の見所を教えてください。
「ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave」はサーフィン映画ですが、ただ楽しくサーフィンするだけの映画じゃないんです。主人公はある時夢から逃げ、現実逃避の為に種子島に行きます。
種子島の人と海といろんなことに感化されて成長し、また夢に立ち向かっていく映画で、誰もが経験したことのあるような心動かされる作品になっていますね。私、サーフィンって人生に通づるものがあると思っているんです。
"良い波"にのると、良いラインになる。でも、その波は誰かが教えてくれるわけじゃなく、海を見て自分で見つけないといけない。「今日の海はコンディションが悪い」ってみんなが口を揃えて言ってるのに、良いものが出ることだってあるんです。でもそのいつ来るかわからない、"良い波"のために体のコンディションを整えるのも自分の役目。こう考えると、波っていうのは海だけじゃなくて、人生の波長と同じだなって思うんです。
良い流れを見極める力をつけないといけないし、みんなが良い波来ないねって言ってる時でも自分は流されずに波を見続ける。なかなか波が来なくても、諦めず、自分を磨き、大きい波が来るのをひたすら構える。そしてチャンスを見つけたら、飛び込む!
この映画に出演させて頂いて、「どんなことにも逃げちゃいけないな」って改めて思えました。きっと、たくさんの人を元気にしてあげられる映画だと思います。

今回取材したのはこの方