私立?公立?子育て卒業直近に思い返した、正解のない母親業

2019年6月18日 更新 FAMILY
私立?公立?子育て卒業直近に思い返した、正解のない母親業
トラブル続きの子育て。よく謝りました、泣きました。
息子が成長し今だから言えること、思ったことを綴ります。

ひとりっ子の息子

私には息子がいます。ひとりっ子です。ふたり目は?とよく聞かれたものです。〝子供はまだ?〟〝ひとりっ子じゃ可哀想〟·····周りは放っておいてはくれません。無配慮な言葉に辟易していたことを思い出します。

自宅から一番近い徒歩1分の距離にある幼稚園は〝兄弟枠〟で定員が埋まり、息子は受け付けてもらえませんでした。お兄ちゃんやお姉ちゃんが在園児だと優遇されるのです。ひとりっ子は不利だなと感じた初めての出来事でした。

その後、ご縁があった幼稚園を無事卒園した息子は小、中学校と迷わず地元の公立校に進みました。男の子には雑草の如く逞しく育って欲しかったこと、地元に幼なじみがいることは、将来息子の為になると思ったことが公立を選んだ理由です。

あとは母親の私が「お受験ママ」を頑張る自信がなかったのです。

公立か私立か

 (1891)


子育てで直面する学校選び。
地方で育ったせいか正直私は〝私立〟に魅力を感じないのです。私立だろうと公立であろうとそんなことはどっちでもいいのです。

ただ、まだまだ遊びたい盛りの小さな子に、何年も前から「お受験」に向けての塾通いをさせること、冬の薄暗い早朝に駅へ向かう姿や満員電車に揉まれながらの通学には抵抗がありました。学校が違うと下校しても遊ぶ友達がいなくなった近所のお子さんの姿も知っています。
そもそもお受験と言う言葉が好きではありません。

でもそれをやり遂げる母親、子供たちは凄いと思いますし頭が下がります。親子で努力して合格を勝ち取る訳ですから意識が違って当然だと思います。

公立でも私立でもその子に合っていればいいことだと思うのです。

環境に恵まれず私立に行きたくても叶わない子、行かせたくても経済的に無理な親、敢えて選ばない家庭。色々あると思うのです。

やっと出会えた理解者


「小さいうちに色んな困難にぶつかった方が子供の為になるんです」これは息子が小学6年生時の担任の言葉です。

病気とは無縁で元気過ぎた息子は、枠の中に収まるタイプではありませんでした。小さい頃はお友達とのトラブルも多く私は謝ってばかり、夕方に鳴り響く電話の音が恐怖でした。今度は何??

モンスター化したPTAに頭が上がらない先生方にとって、大人しく従順な子の方が〝いい子〟なのです。息子のようなよく言えば活発なタイプは居心地が悪い世の中。学校生活も例外ではなく、廊下を走ってランドセルが女の子にぶつかっただけで電話がかかってきました。

我が家では子供らしくて元気でOK!なことも、学校や他所の家庭では乱暴な子扱いになるのです。子供同士で解決出来ると思えることも即干渉、頭ごなしに注意はされても気持ちに寄り添ってくれる先生はいませんでした。

そんな窮屈で居心地の悪い小学校生活もあと一年になり6年生になった時、初めての理解者に出会えたのです。
「トラブルの経験が小学生のうちでよかったんですよ。これが中学、高校と大きくなってからではもっと大変です。いい経験をしたんですよ」と。涙が出ました。その言葉をかけてくださった先生は、それまでの担任よりもずっと若い20代の男性です。卒業する時も子供たち一人一人に〝これから先、困難にぶつかった時の助けになれば〟とご自身の連絡先を書いたメモを渡してくれました。

温室育ちは後々大変

「過保護のカホコ」というドラマがありましたが、私はカホコ以上に〝過保護〟に育てられたかもしれません。送り迎えは当たり前、電車で出かける事は許してもらえませんでした。恥ずかしながらアルバイトもしたことがありません。
当然メンタルが弱く、子供の頃は新学年になりクラス替えがある度に熱が出る始末。

私が思う子育ての最終目標は「自立」なので、社会に出て戦えないと困るのです。息子が私のようになっては困るのです。困難が起きてもすぐに逃げ出すことなく挑む力、逆境を乗り越える術を身につけて欲しいのです。

いい子の気持ち

 (1480)

息子と違って親の言うことをよく聞く従順な子を見かけると〝違う生き物〟に思えたものです。手のかからない姿に羨ましくもありました。
でも凶悪事件のニュースで流れてくる「あんないい子が」という言葉が気になります。「いい子」が我慢して我慢して爆発した時には大きな事件を起こす。···気のせいでしょうか。勿論、「いい子=我慢」とは決めつけられませんが。

実際、ニュースを観ながら息子は言いました。「発散できる場所がなかったらオレも爆発してたかも」と。

トラブルもなく優等生で親にとって自慢のいい子が、社会に出て初めての挫折。その後は結婚もせず引きこもりの生活というケースを知っています。親は歳をとる一方で悲惨です。

中学受験を乗り越え無事に希望校に合格しても、子供が馴染めずに結局公立へ編入という話も聞きました。朝、電車に乗れなくなってホームに立ち竦んでいたそうです。〝いい子〟はお母さんに言えなかったのです。悲しませたくないから·····


当てにならないイメージ

「公立の子はお風呂に入らないんでしょ」と言われて驚いたことがあります。いやいや入りますから!

公立校に通うことはそんなにイメージが悪いのでしょうか。学級崩壊?質が低い?

官僚、裁判官、弁護士、医師、グループ企業の社長、経団連理事·····私の知る彼らは全員高校までは公立校です。大学受験は本人の意思です。東大、早慶、関関同立·····と自力で難関校に合格したのです。拍手です!逞しさを感じます。

私立校に進学した人達も目指す職業ではないでしょうか。

人間力でしょ!

私が出会った中でも最も凄いと思う方は中卒です。小さな個人商店からのスタートで、日常皆さんが当たり前のように使っているモノを発明し、特許をいくつも取っています。今では国内外にグループ会社をもつ企業の会長です。それも一代で築き上げたのです。

学歴も大事なことかもしれませんが、もっと大事なことは「人間力」だと思うのです。学校がどこであろうと職業がなんであろうと必要なのは人間力だと。
温室育ちで人間力のない私だから痛感するのです。

子育て卒業

 (1479)

何歳までが子育てなのか正解はわかりません。18歳まで?成人するまで?それとも社会人になるまで?

色々ありすぎた息子もなんとか大学生になりアルバイトを始めました。自分の意思で進学を選びました。
苦手だった母親業も終盤です。やっと終わる!という開放感です。〝子育てロス〟になる人は一生懸命に子育てをしたからなのだと思います。
子育てに悩み母親として自信が持てずにいた私は、ある時からいい母親になろうとするのはやめました。開き直りです!すると気持ちが楽になりました。

息子が書いていたアンケートの文字「好きな場所は家」リビングが居心地いいそうです。私にとって最高のご褒美でした。


生まれてからずっと反抗期だったような息子ですが、過ぎてみればあっという間の子育て期間だったように思えます。色々乗り越えてきたからこそ些細なことではめげません。病気もせず前向きに育ってくれた事に感謝しています。今だからそう思えます。
そんな息子も近い将来社会人になりまだまだ困難にぶつかると思います。これからは見守り期。

がんばれ息子!!

母は子育て卒業します。