食物アレルギーの知識を親族に伝える大切さ

2019年7月31日 更新 FAMILY
食物アレルギーの知識を親族に伝える大切さ
私が息子を産んでから、毎晩の日課になっていたママ向けアプリのコラムチェック。1日にいくつものコラムをチェックしては驚いたり、癒されたり、切なくなったり、勇気づけられたり。そんななかで私が不思議に思い消化不良になったコラムがいくつかありました。

それは決まって親子世代での育児の衝突。
特にコラムを読んでいて驚いたのは食物アレルギーに関する価値観の違いが大きいことでした。

一体なぜこんなことになるのだろうと疑問に思った私は今回、30~40年前の育児と現代の育児のアレルギーに関する常識を調べることにしました。

一般的でなかった食物アレルギーという言葉

1992年に厚生労働省はアレルギー疾患についての総合的な研究事業を開始し、2005年には日本小児アレルギー学会から診療ガイドラインが発刊され食物アレルギーの定義と分類に関して制定されました。

「昔は食物アレルギーはなかった」なんて耳にしたこともあるかと思いますが、まだまだ日本では研究自体、歴史が浅く一般化されるようになったのは近年であるのが現状です。そのため、現代の最新な常識と約30~40年前の育児の常識には雲泥の差があると言わざるを得ません。

アレルギーは現代でもわかっていないことが多いので、意見のズレは当然ともいえるのです。

離乳食の進め方の違い?

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息子がまだ生まれて2、3ヶ月の頃、お風呂に入れた後の水分補給に白湯を飲ませた方がいいのかミルクやおっぱい?なんて悩むことがあった私でしたが、検診で質問すると担当の先生から、

「白湯は与えなくて結構ですよ。どうしても白湯を与えたいのならそれでも構いませんが、通常は母乳やミルクで十分に水分補給できますし、栄養も含まれているので母乳かミルクでよろしいかと思います。」と教わりました。(※私の息子の場合です)


そのため息子は離乳食が始まるまでミルクか母乳しか口にしたことがありませんでした。

月齢も進み、役所で行われた離乳食教室に参加することにした私。栄養士さん、調理師さんによる離乳食の作り方、進め方、食物アレルギーに関しての知識などを教わり、比較的に早めとされる生後5カ月から離乳食を始めました。10倍がゆを1匙、少しずつ1匙ずつ増やし慣れてきた頃に野菜やたんぱく質をまた1匙ずづ足していく。

離乳食は基本的にこの「1匙づつ」と超スローペース。ようやくタンパク質まで進んだある日、親戚に言われたことで驚いたことがありました。

常識の違いを目の当たりに

ある日のお風呂上り。親戚にリンゴなどの果汁を絞って与えた方がいい。といった意見をもらうことがありました。

聞くと、30~40年前はどの家庭でもごく普通に、すりおろしたリンゴを麻の布などで絞りその果汁を赤ちゃんに与えていて、赤ちゃんも甘い果汁を美味しそうに飲むとのことでした。

その話を聞いて、そういう時代だったんだなぁ。と私自身は思うだけでしたが、実際に息子に離乳食で与えていない果物の非加熱で殺菌もしていない果汁を入浴後の時間帯(夕方や夜)に与えていたことを想像するとアレルギーという知識が少なからずある今、昔と今のアレルギーに関しての常識の違いを目の当たりにした瞬間でもありました。

現代離乳食の常識と食物アレルギー

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無殺菌の口にさせたことのない果物の果汁を夕方に与える。私が参加した離乳食教室で学んだ知識では、スリーストライク。そんな状況がそろっていたのです。

(1) 始めて口にする食材を与える時間帯は原則的に午前。万が一アレルギー反応を起こしたときに連れていく小児科が開いている曜日、時間帯の確認をする。
(2) 離乳食はアレルギー発症が低いとされている米を10倍粥にし1匙から始める
(3) 新しい食品を増やすとしても1日1匙から始める
(4) 米、野菜、大豆などのたんぱく質、白身魚などのたんぱく質、卵黄(耳かき1匙)といったような順で種類を増やす。
(5) 冷凍保存しておいたものでも与える際には再度加熱し殺菌を行う。
(6) 子供は抵抗力が弱いので調理を行う際の衛生面は十分に配慮すること。
(7) はちみつはボツリヌス菌が含まれるので1歳までは使わない。 他。
これらは離乳食が始まる頃になると小児科でもパンフレットをもらったりするほどで、何度も教わることでもありました。

(参考文献 https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0314-17c.pdf https://www.jsa-pr.jp/html/knowledge.html

肌に触れることで食物アレルギーになるって本当?

実は近年食物アレルギー発症に関し、皮膚からの接触でアレルギーを発症してしまうという新たな事実が発見されようとしています。
医学的根拠を出すには長い期間時間がかかるため残念ながら断言とまではできませんが、現在では皮膚バリアが低下したところからのアレルゲン侵入による食物アレルギー発症という可能性がでてきているのです。

(参考 https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=891

保湿でブロックできる!?

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生まれて間もない乳児は見た目通りに繊細。繊細さから多くの乳児にできてしまう乳児湿疹。

この乳児湿疹により皮膚バリアが弱まってしまい、アレルゲン物質が付着することで食物アレルギーを引き起こす可能性があると、有力視されています。
そこで保湿ケアすることでブロックし、食物アレルギーによる危険性を防ぐ効果があるという期待もされています。

そのため、乳児湿疹や乾燥した皮膚には保湿し保護することが重要になってくるのですが、このケアするオイルや商品などに加工した食物が入っていると逆にそのアレルギーを発症してしまうリスクが出てきます。(※アメリカでは保湿オイルとしてピーナッツオイルが含まれたものを使用しピーナッツアレルギーに発展。日本でもある石鹸に含まれていた小麦の成分により消費者が小麦アレルギーに発展してしまった等、一時大きな問題となり大々的にメディアが取り上げたことがありました。この事故により保湿オイルや肌に使用するものの成分に注意が必要という見方が高まっています。)


保湿の際には、保湿を行う製品をしっかりチェックすることもとても大切です。

お互いの理解と伝えることの大切さ。

今回この記事を書くにあたり、時代によって違う育児の常識は医学の進歩や出来事によって繋がっていることだと学ぶことができました。冒頭でも書いてますが、アレルギーに関してはまだまだ明確になっていないことも多くあるのが現状です。

今の育児の常識も何年後かにはきっと新たな事実が発覚し、更新されていくことになると思います。大切なことは、時代の常識を否定したり育児の仕方の違いで対立することではなく、お互いの時代の育児に関して、理解を示しつつ新たな常識を一緒に学んでいくことではないかと考えることができました。

言いづらいからこそ伝え方の工夫を

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私自身も、友人の子供がクッキーを食べてからまだ生後まもない息子の頬や手、足などをかわいいかわいいと触ってくれましたが、私は少なからず不安に思ってしまったことがあります。

息子を可愛がってくれているのにも関わらず、なんて私は歪んだ感情を抱いているのだろうと悲しくなりましたが、この情報、事実を知っている以上、母親である私の子供を守る義務として割り切り、子供たちには「はーい、赤ちゃん触る前は手を洗おうねー」なんて先生のように明るく言いながら、手を洗うように促すようにしました。

伝えかたや方法を間違えると相手を傷つけてしまうことに繋がりかねないので、言い回しや伝え方には配慮することが大切だと感じました。

一緒に知ってもらい学んでもらうことの大切さ

上記にもあるように「食物アレルギー」という概念自体、歴史がまだまだ浅く近年でも新たな常識が更新されている状態です。
そのため親世代の育児との意見のズレが起こってしまうのは当然とも言えます。

この常識のずれから、両親が赤ちゃんに生クリームを舐めさせてしまった!果汁をあげてしまった!なんて事態に発展することも可能性としてはあると思います。


赤ちゃんに美味しいものを…と良かれと思い行ったことでもアレルギーは命にもかかわる重大な事態に発展する可能性があるため、赤ちゃん本人だけでなく、母親も、そしてその両親も苦しみ悲しむ出来事になりかねません。話し合うことを面倒に思わず親や親族とこれらの情報をしっかり共有することが大切なことだと思いました。